
千葉の小江戸!佐原の一日観光モデルコース
佐原(千葉県)
公開日:2016/11/10 更新日:2023/11/02
※情報は更新日時点のものです。施設や店舗の営業状況が変更されている場合があります。最新の情報は各施設や各店舗の公式ホームページでご確認ください。
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成田空港からほど近い場所に、江戸後期~明治初期の町並みや農村を再現している「房総のむら」という場所があるのをご存じですか?
ドラマや映画の撮影に使われたこともあり、巷で話題のスポットなんです!
今回は、そんな房総のむらでさまざまな体験をしてきたので、その様子を皆さまにお伝えしたいと思います!
房総のむらは、成田市の隣にある印旛郡にあります。東関東自動車道から来られる場合は成田ICで降りましょう!なお、都心から房総のむらまでは90分ほどです。
房総のむらには商家の町並みをはじめ、武家屋敷や農家など、昔の建造物が再現されています。
※展示内容は変更になる場合があります
房総のむらの大木戸(出入口)をくぐると、すぐ左手に商家の町並みが広がっています。
まるで江戸時代に来たみたいです!
畳の店や鍛冶屋、そば屋や瀬戸物の店などが軒を連ねていて、江戸の風情が漂っています。こちらは香取市(旧佐原市)などに残る古い町並みを参考に造られたそうですよ。
確かに、佐原と雰囲気が似ていますね。以前ご紹介した佐原の様子はこちらから
細かい部分まで再現されており、まるで昔からここに建っていたかのようです。一軒一軒完成度が高いので、じっくりと見てまわって頂きたいです!
随所にこだわりが感じられます
商家の町並みの中には、稲荷社もあります。佐原にある実際の稲荷社をいくつかモデルにして建てられたんだとか。
赤い鳥居が鮮やかですね。日本情緒を感じます
他にも地蔵堂や火の見櫓などもありますので、ゆっくりと散策してみてくださいね!
房総のむらでは商家だけでなく、農家や農村の景観も再現されています。
上総の農家。茅葺屋根がいい味を出しています
日本の昔ながらの田舎に来たようで、時間がのんびりと感じられました。
建物の中も見学できます
また、房総のむらのすごいところは、景観だけでなく、当時の生活や暮らし・環境も含めて再現されているところなんです!
ところどころに畑があり、実際に作物が育てられています
この日は、農家の前でお米が天日干しされていました
なお、農家の生活が体験できるイベントも夏に開催されていますので、気になった方は公式ホームページをチェックしてみてくださいね!
散策中、こんな光景も見ることができます。
サイコロやたわし、わらでできたタコなどが吊るされています
これは“綱つり”という町の境に吊るもので、上総地方に伝わる災いよけだそう。サイコロはたくさんの目で悪いものを怖がらせる、たわしは災いを洗い落とす…など、ひとつひとつに意味があるんだとか。珍しい習わしですね。
ほかにも武家屋敷や太鼓が叩ける農村歌舞伎舞台などがあり、房総のむらには昔の風景が広がっています。中にはさらに時代を遡った、縄文時代の竪穴式住居も…!お時間の許す限り、まわってみてくださいね。
房総のむらは昔の風景があるだけでなく、昔ながらのものづくり体験や収穫体験、伝統的な文化が体験できる場所でもあるんです。
体験・実演・展示の種類は、なんと350以上! 月や日によって行われる演目が違いますので、入口の看板をチェックしておきましょう。
※一日に行われる演目数は日によって異なります。詳しくは公式ホームページをご確認ください(2023年10月現在、一部演目において内容変更・中止になっているものがあります)
入口の看板に本日の演目が掲示されています
商家の町並みにある“葛飾堂”では、木版摺りや和綴じのメモ帳づくりなどが体験できます。
お店の中をのぞいてみると…。
数々の鮮やかな浮世絵が飾ってありました!
ただ、浮世絵は年に数回開催される、上級者向けの体験。まったくの初心者の私は、この日行われていた“かんたん木版摺り”を体験させて頂きました。
かんたん木版摺り体験はカレンダーとポチ袋づくりのどちらかを選べたので、私はポチ袋を選択しました!
こちらの台で作業をしていきます
まずは先生がお手本を見せてくださり、それを見たあとに実際に体験します。先生が近くでやり方を教えてくれるので、初心者でも安心です!
木版に顔料(本洋紅)と薄めたのりをのせます。のりを入れると色が乾きにくく、むらなく摺れます
ずれないように慎重に端を合わせて…平らに回して摺ります
摺った後、紙を切ってポチ袋にするのを含め、所要時間は30分ほど。不器用な私でも、簡単に楽しく作ることができました!
完成したポチ袋。くちばしの部分がちょっと薄いですが、可愛いです!
ポチ袋のかんたん木版摺り体験は、一枚50円から。こちらの体験は当日申込みでOKですので、気軽に参加してみてくださいね!
いつかこんなキレイな浮世絵をつくってみたいです
続いて、畳のお店・安房屋で畳表作りの体験をさせて頂きました。
畳の原料である藺草(イグサ)は、切らないと180cmくらいあるそう。長いですね!
藺草は中がスポンジ状になっているのでクッション性が高く、さらに通気性も良いとのこと。藺草だからこそ快適な畳を作ることができるんですね!
畳は、こちらの木製の織り機を使って作ります。
織った畳表には、裏も表もありません
縦に張ってある麻のすき間に藺草を通し、上の棒でおさえていきます。少し体験させて頂きましたが、結構上の棒が重く、腕の力が要りました!(2人1組で行います)
こちらではほかにも、可愛らしい畳コースターや畳ストラップづくり体験も行っていますので、ぜひ参加してみてくださいね。
初心者でもカンタンにつくれますよ
武家屋敷の中にある茶室では、茶の湯体験やお点前(おてまえ)体験ができます。
茶室。多くの方が体験できるように、通常の茶室より少し広めに作られています
日本の方のみならず、海外の方にも人気の体験です。今回、私は薄茶のいただき方と初歩的なお茶の点て方が体験できる,お点前体験に参加しました。
着席すると、はじめに和菓子がふるまわれます。
食べるのがもったいない、繊細で美しい和菓子でした
先生から食べ方や作法を教わりながら、体験が進んでいきます。お菓子を頂いたあとは、抹茶の点て方などを教わりました。
腰がひけています(笑)
抹茶の粉を茶碗に入れたら釜からお湯を汲み、茶筅でお茶を点てます。
空気が入るように点てましょう
抹茶ができあがりました
お茶を点てたあとは、先生が飲み方や茶の湯の心を教えてくれます。茶碗はふるまわれる側から見て、一番良い絵柄の見え方で置かれるので、そこに口をつけないよう、まわしてから飲むのが作法だそうです。
さいごに茶碗の絵柄や形などを鑑賞しましょう!
なお、和菓子や茶碗は季節により変えているそうです。粋な心遣いが感じられますね。
お点前体験は初めてだったのでちょっと緊張しましたが、先生が丁寧に教えてくださり、心落ち着くひと時を楽しむことができました。
農村エリアにある安房の農家では、わらじ作り体験やわらじ作りの実演が行われています。
わらで作った履物にも色んな種類があります。昔の人は用途によって使い分けていたそう
わらじ作りの実演を拝見させて頂きましたが、皆さん、手慣れた手つきでわらをなったり、編んだりしていて、思わず見入ってしましました。
わらじを作る様子を間近で見学することができます
昔は台ではなく、足の指にひっかけて編んでいたそうです
ちなみに、わらじ作り体験は完成まで4時間かかるんだとか…!足半(かかとの無い草履)は2時間でできるそうなので、お時間のある方は体験してみてください。
今回体験した演目以外にも、甲冑や打掛の試着体験、機織り体験、和ろうそく作り体験などもあります。
体験演目は事前に公式ホームページからも確認できます
見てまわるだけでももちろん楽しいのですが、こちらに来たらぜひ、色々な体験をして頂きたいです。予約なしでできる気軽なものから本格的な体験まで色々ありますので、好みやスケジュールなどに合わせて参加してみてくださいね!
なお、下総の農家にある昔の子どもの玩具はいつでも自由に体験できますよ
色々と遊ぶと、お腹が空きますよね。房総のむらにはお蕎麦屋さんが1軒と茶店が2軒ありますので、お昼や休憩に利用してみてはいかがでしょうか?
お蕎麦屋さん「いんば」。売り切れ次第終了になるのでご注意を
商家の町並みにある喫茶・お茶の店“山辺園”
おまつり広場にある茶店。飲み物や季節のお菓子などがあります
なお、房総のむらでは食事の持ち込みも可能なので、持参したお弁当を広場や休憩所などで食べることもできますよ。
ふさや(総合案内所)の1階にはお土産屋さんがあり、千葉銘菓や伝統工芸品などが販売されています。
※商品のラインナップ、価格は変更になる場合があります
房総のむらに来た記念に、いかがでしょうか?ぜひ、帰り際などに立ち寄ってみてくださいね!
房総のむらはとても広く、実はお隣の“風土記の丘”とも繋がっています。風土記の丘エリアでは、旧学習院初等科正堂やさまざまな古墳を見ることができますよ。
明治時代後期の学校建築である旧学習院初等科正堂(国指定重要文化財)
中は静かで厳かな雰囲気でした
古墳は全部で115基もあり、6世紀前半~7世紀にかけて造られたものもあると見られています。
建築当時の姿を再現した、埴輪に囲まれた“101号古墳”もありますので、探してみてくださいね!
楯(たて)を持つ武人や馬などを含め約120体の埴輪が並んでいます
房総のむら、いかがでしたか?
入場料は一般300円、高・大学生150円、中学生以下・65歳以上は無料と、リーズナブルです!週末などに、ご家族で行かれてみてはいかがでしょうか?(体験料は演目により別途かかります)
なお、房総のむらは広いので、歩きやすい靴で行かれることをおすすめします!
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