
確実に“会える”!?猫の街・谷根千のおすすめ猫スポット
谷中(東京都)
公開日:2019/2/28 更新日:2020/09/10
※情報は更新日時点のものです。施設や店舗の営業状況が変更されている場合があります。最新の情報は各施設や各店舗の公式ホームページでご確認ください。
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東京都・文京区に、「六義園(りくぎえん)」という日本庭園があるのをご存じですか?
都内にありながら自然が豊かで、“風光明媚”という言葉がピッタリな場所です。
また “和歌のテーマパーク“と称されるほど、和歌と縁の深い場所でもあります。東京ドーム約2個分にも相当する広い園内には、和歌に詠まれた名勝を再現した場所がなんと88カ所もあるんです。
六義園の地図
今回は、そんな六義園の見どころをご紹介したいと思います。
【目次】
・六義園の歴史
┗名前の由来は?
・【見どころ1】造園時の世界観がわかる「名所を標す石柱」
・【見どころ2】大泉水がつくり出す雅な風景「中の島・出汐湊」
┗中の島
┗出汐湊
・【見どころ3】重厚感のある美しい橋「渡月橋」
・【見どころ4】高台から園内が見渡せる「藤代峠」
・【見どころ5】日本情緒あふれる「滝見茶屋・つつじ茶屋」
┗滝見茶屋
┗つつじ茶屋
・【見どころ6】本格的なお抹茶が味わえる「吹上茶屋」
┗お土産もあります
・【見どころ7】ランチにもピッタリな「休憩所兼売店」
・【見どころ8】六義園をぐるりと囲む「レンガ塀」
・【見どころ9】桜や紅葉など「四季折々の自然」
┗【春】桜
┗【初夏】あじさい
┗【秋】紅葉
┗【冬】雪吊り・霜除け
・【お役立ち情報1】入園料金・開園時間
・【お役立ち情報2】所要時間・設備
・【お役立ち情報3】飲食物の持ち込みOK
・【お役立ち情報4】赤ちゃん・子ども連れサービス
・【お役立ち情報5】園内をガイドしてくれる無料アプリ
六義園は、五代将軍徳川綱吉の家臣・柳澤吉保が1702年(元禄15年)につくった大名庭園です。
7年かけて池を掘り山を築いた庭園は、造園当時から小石川後楽園とともに江戸の2大庭園として評判だったそう。
明治時代には岩崎弥太郎(三菱創設者)の所有となり、その後、昭和13年に東京に寄付されて一般公開がスタート。昭和28年3月31日には国の特別名勝にも指定された庭園です。
正門近くに六義園の歴史について詳しく書かれた展示がありますので、園内をまわる前にぜひチェックしてくださいね。
六義園を所有していた岩崎家のことなどが綴られています
六義園という名前は、中国の漢詩集「毛詩」の「詩の六義」という6つの分類法を、紀貫之が古今和歌集に転用した「六体」に由来しています。
和歌に造詣の深かった柳澤吉保ならではのネーミングですね。
先ほどもお伝えしましたが、六義園には歌枕で有名な「和歌の浦」をはじめ、和歌に詠まれた場所を再現したスポットがなんと88カ所もあります。
その場所にはこのような石柱が立っていますので、お見逃しなく。
探して歩くのも楽しいですよ
ただ、石柱が立っているのは、現在32カ所のみ。もっと詳しく知りたい方は、園内で販売しているガイドブック(315円)を購入するか、ボランティアさんによる無料の庭園ガイド(土日祝のみ)を利用してみてください。
※2020年9月現在、庭園ガイドは当面の間中止しています。再開日については、公式ホームページをご確認ください
六義園の最大の見どころは、やはり園内中央に位置する大きな池「大泉水」が織りなす美しい風景ではないでしょうか。
風が静かな日は、景色が鏡のように反射してキレイです
それでは大泉水で注目していただきたいポイントを2つご紹介します。
1つ目は大泉水の中央あたりに、ぽっかり浮かぶ「中の島」という島。島内に入ることはできませんが、対岸から島の景色を楽しむことができます。
対岸に見えるのが中の島です
中の島には、イザナギ・イザナミの故事にちなんだ「せきれい石」のほか、妹山(いものやま)・背山(せのやま)という人工的につくられた山もあります。
妹は女性のこと、背は男性のことで、中の島は男女の間柄を現しているそうです。
2つ目は「出汐湊(でしおのみなと)」と呼ばれる大泉水の池畔のひとつ。和歌山にある名勝「和歌の浦」をモデルにしてつくられた場所です。
ちなみに出汐という言葉は、舟が港に入るために満潮を待っていることと、夕方になり月が海上に出るのを待つことの2つの意味があるそう。
池を海に見立てています
近くの看板にある和歌の浦の写真と見比べてみると、確かにカーブの感じが似ていますね。
この出汐湊のほかにも、六義園には和歌山の名勝をモデルにした場所が数多くあります。内庭大門にその場所が書かれた地図もありますので、参考にしてみてくださいね。
写真やイラスト入りで分かりやすく書かれています
園内には6カ所に橋が架けられていて、景観のアクセントになっています。
私のお気に入りは、こちらの渡月橋(とげつきょう)。大きな岩の上に2枚の板のような岩を組み合わせてつくられた、重厚感のある美しい橋です。
秋には紅葉もキレイです
京都の渡月橋をモデルにしているわけではなく、「和歌のうら 芦辺の田鶴の鳴声に 夜わたる月の 影そさひしき」という和歌から名付けられたものだそう。
ちなみに、園内の橋はいずれも当時の趣が残されていて、手すりや柵がありません。ですので、渡る時には十分気をつけてくださいね。
藤代峠(ふじしろとうげ)は園内で一番高い築山で、標高は35m。山頂へは階段でのぼれるようになっています。
こちらの階段をのぼっていきます
頂上は「富士見山」と呼ばれ、昔は遠くに富士山と筑波山が見えたそうです。今でも園内の中の島などが見渡せ、とても良い眺望ですのでのぼってみてくださいね。
遠くの景色まで見渡せます
園内には、岩崎家が増設した「滝見茶屋」「つつじ茶屋」と呼ばれる茶屋があります。
こちらでお茶がいただけるわけではありませんが、趣ある休憩スポットとしておすすめの場所です。
滝見茶屋は渓流の近くにあり、腰をおろして森の中のような景色と川のせせらぎを楽しめます。
ほの暗いなかに灯る丸いあかりが素敵です
奥には目の形のような窓がふたつあり、そこからも外の景色が見られます。
雰囲気のある窓です
都会の喧騒を忘れて、のんびり過ごしてみてはいかがでしょうか?
つつじ茶屋は、明治時代からある、戦災を免れた貴重な建物です。ところでなぜつつじ茶屋かというと、実はこちらの柱と梁にはつつじの古木材が使われているんです。
屋根は風情のある茅葺屋根
まわりにはモミジの木があり、秋の紅葉時期にもおすすめのスポットです。
滝見茶屋とつつじ茶屋をご紹介しましたが、園内には実際にお抹茶を楽しめるカフェもあります。
それがこちらの、「吹上茶屋(ふきあげちゃや)」。
吹上茶屋。大泉水の近くにあります
吹上茶屋では、大泉水を眺めながらお抹茶をいただくことができます。茶室だとちょっと緊張してしまいますが…こちらなら気軽にお抹茶を楽しめますよ。
お抹茶は、オーダーするとお店の方が運んできてくれます。上生菓子もついてきますので、お抹茶と一緒に味わってみてはいかがでしょうか?
※2020年9月現在、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため、緋モウセンは取り外しています。またお土産は店内のみで販売しています
抹茶と上生菓子のセット620円
上生菓子(練りきり)は季節によって見た目が変わり、桜の時期には桜モチーフのものが出ることも。訪れた日は、先ほど見た「つつじ茶屋」が描かれていました。
細かく再現されていて、食べるのがもったいないです
吹上茶屋では、お土産にピッタリな持ち帰り用のお菓子の販売も。瓦せんべい、人形焼き、季節の羊羹は、ここでしか買えない六義園オリジナルのものです。
お菓子のほかにも、手紙に香りを添える文香やオリジナルのマスキングテープ、提灯などもありますので、チェックしてみてくださいね。
来園の記念にいかがでしょうか?
◆営業時間…9:00~16:45(L.O.16:30)
◆定休日…年末年始(12月29日〜1月1日)
◆メニュー…上生菓子つきお抹茶セット(夏は冷やしあり)、甘酒(夏は冷やしのみ)、水(ペットボトル)、麦茶(ペットボトル)
園内には、ランチが食べられる「休憩所兼売店」もあります。
休憩所兼売店。正門の近くにあります
メニューは、おぼろうどん、山菜うどん、きつねうどん、たぬきうどんのほか、みそおでんやお餅などがあります。
おしるこ(春・秋・冬の季節商品)や甘酒も。ほっと落ち着くようなラインナップ
おすすめは、花かつおとおぼろこんぶがたっぷり入った「おぼろうどん(お茶つき700円)」!
うどんの上で花かつおが躍っています
おぼろこんぶから出るとろみと旨味が、うどんによく絡まりおいしいです。花かつおや水菜ともよく合います。
スープは関東の定番である醤油ベース
おぼろうどんが食べられるところは意外と少ないのではないでしょうか?ぜひ、六義園に来た際には食べてみてくださいね。
また、休憩所兼売店では、飴やこんぺいとう、開運グッズなど、ちょっとしたお土産も店頭で販売しています。
500円以下で気軽に買えるものが多いです
80歳を超えるベテラン畳職人がつくった鍋敷きなど珍しいものもありましたので、のぞいてみてはいかがでしょうか?
◆営業時間…9:00~16:45(L.O.16:30)
◆定休日…年末年始(12月29日〜1月1日)
◆メニュー…うどん、お餅、みそおでん(春・秋・冬の季節商品)、甘味、珈琲など
園内を散策中に気になった方もいると思いますが、六義園は全体が高さのあるレンガ塀で覆われています。
重厚感のある立派なレンガ塀です
“江戸時代につくられたのに、なぜレンガ塀が?”と思いますが、実はこれらは第二次大戦後、文化財として整備する時期の前後につくられたものなんです。(現在のレンガは近年改修)
正門入口もレンガでつくられています
和の庭園に洋風のレンガが使われているのは不思議な感じがしますが、歴史の移り変わりが感じられます。ぜひ、こちらも注目してみてくださいね。
六義園には多種多様な草花が植えられていて、季節ごとに違った表情が見られます。
六義園といえば有名なのが、内庭大門の広場にある「しだれ桜」。かなり大きく、見るものの心を惹きつける圧倒的な存在感の桜です。
高さ約15m、幅約20mのしだれ桜。例年3月下旬頃に開花します
「エドヒガン」という品種で、樹齢は約70年。大きいですが、意外と若い桜なんです。ソメイヨシノよりも早く咲きますので、ひと足早く春気分を味わいたい方にもおすすめの桜です。
※4月に入ってから満開になる年もあります
開花時期にはライトアップも行われ、暗闇に浮かぶ幻想的な夜桜を楽しむことも。ピンクのグラデーションがキレイです。
ライトアップはイベント期間中の日没~21時(最終入園は20時半)
昼も夜も素敵ですので、可能であればぜひ両方見ていただきたいです。
園内にはほかにも、ソメイヨシノやヤマザクラなど約40本の桜が植えられています。開花情報は毎年公式ホームページにもアップされますので、そちらで確認ください。
■■お花見情報■■
◆開花時期
【しだれ桜】例年3月中旬~下旬
【そのほかソメイヨシノなど】4月上旬頃
◆ライトアップ時期:例年3月中旬~4月上旬
※最新のライトアップ情報は、公式ホームページをご確認ください
◆開園時間:9:00~17:00(最終入園16:30)
※ライトアップ時期は、9:00〜21:00(最終入園20:30)
◆レジャーシートなど敷物の利用NG(ベンチがあるので、そちらを利用)
※お花見の時期には臨時売店も出店
◆入園には入園料がかかります
◆トイレ4カ所(洋式、和式)
◆混雑情報:お花見の時期は一日混み合いますが、開園すぐの時間なら比較的ゆっくり過ごせます。早起きをして、朝イチを狙ってみてはいかがでしょうか。
4月中旬〜5月上旬頃には、園内の約30種1,000本あるつつじが見頃を迎えます。赤やピンク、白などさまざまな色合いのつつじが園内を彩り、とてもキレイです。
とくに先ほどご紹介した藤代峠からの景色はおすすめなので、ぜひご覧ください。
新緑とのコントラストも素敵です
5月下旬~6月頃には、「あじさい」が見頃になります。園内には約15種1,000株のあじさいが植えられていて、見応えがあります。
日本の在来種であるヤマアジサイやガクアジサイなどが植えられています
新緑も美しく、園全体から生命力が感じられる季節です。ゴールデンウィーク後のこの時期は混雑が落ち着いているので、ゆっくり園内をまわりたい時にもおすすめです。
六義園は紅葉の名所としても有名で、11月中旬~12月上旬には、園内の木々が赤や黄色に染まります。
紅葉する木は約560本。鮮やかな色味が美しいです
紅葉の時期には、中の島など、園内の数カ所でライトアップも。
※2020年の紅葉のライトアップは開催中止
見事な紅葉の滝見茶屋
江戸時代からの日本庭園と現在の技術が融合した、不思議で美しい空間を堪能してみてください。
11月~2月頃には、園内で雪吊りや霜除けが見られます。雪吊りとは、雪の重みで枝が折れないように、高い柱を立ててその天辺から張った縄に枝を結ぶ技法。
雪の少ない六義園でも、冬の景色を飾る装飾として松の木につけられています。
クリスマスツリーのようなその見た目は、冬の風物詩になっています
園内では、霜除けと呼ばれる、寒さに弱い植物を守るための藁細工を見ることも。傘地蔵みたいな姿が可愛らしいです。
雪がふるとより一層、情緒的な雰囲気に
また、園内には針葉樹も多いので、冬でも緑を楽しめます。
なお、園内の花の見頃など最新の様子は、公式ツイッターで見ることができます。お出かけ前にチェックしてみてはいかがでしょうか?
園内の2カ所(心泉亭・しだれ桜)にはライブカメラも設置されています。リアルタイムの様子を知りたい方には、こちらがおすすめです。
※映像視聴は9:00〜17:00まで(ライトアップ期間中は21:00まで)
六義園の営業情報は、下記のようになっています。
◆入園料:一般300円、65歳以上150円
※小学生以下、都内在住・在学の中学生は無料
※みどりの日(5月4日)、都民の日(10月1日)は無料公開
※再入場不可
◆開園時間:9:00~17:00(最終入園16:30)
※ライトアップなどイベント時は、9:00〜21:00(最終入園20:30)
※2020年の紅葉のライトアップは開催中止
◆休園日:年末年始(12月29日~1月1日)
◆庭園ガイド(無料):土・日・祝
(11:00と14:00の1日2回)
※2020年9月現在、庭園ガイドは当面の間中止しています。再開日については、公式ホームページをご確認ください
◆レジャーシートなど敷物の利用NG(ベンチがあるので、そちらを利用)
おトクな年間パスポート1,200円(65歳以上600円)もありますので、利用してみてはいかがでしょうか?
六義園を1周するのに、だいたい1時間くらいかかります。茶屋や売店を利用するなら、所要時間は2時間くらいみておいたほうが良いかもしれません。
なお、階段やすべりやすい場所などもありますので、ヒールではなく歩きやすい靴がおすすめです。
また、園内には無料ロッカーもありますので、荷物はこちらに預けられますよ。(※100円返却式)
サイズは大、中、小があります
六義園はアルコール以外であれば、基本的に飲食物の持ち込みが可能です。
ただし園内でのレジャーシートなど敷物の利用・芝生への立ち入りはできませんので、ご注意ください。園内のベンチを利用しましょう。
六義園は、子ども連れで来園される方も多くいます。正門近くのサービスセンター内には授乳室もありますので、赤ちゃん連れでも安心です。
※別途、オムツ替えシートがあるトイレもあり
救護室兼授乳室。利用する時はスタッフさんに声をかけてくださいね
なお、園内はベビーカーが使えますが通れない場所もありますので、園内にある車いすルートをご参考ください。
園内の数カ所にこのような看板があります
正門付近にはベビーカー置き場もありますので、そこに置いてまわることもできます。ちなみにベビーカーのレンタルはありませんので、ご注意を。
六義園では土日祝にボランティアさんによる庭園ガイドを行っていますが、スマートフォン用のアプリ「Tokyo Parks Navi」でもガイドを受けることができます。
園内の要所に近づくと、端末が自動で反応してスポットの詳細情報をテキストや音声、動画で教えてくれますよ。ほかにも便利な機能がありますので、ぜひ、利用してみてください。
以上、六義園の見どころなどをご紹介しました。
子どもを連れてのんびり散策してもよし、カップルでデートに来てもよし、ひとりで歴史に浸るもよし…さまざまな年代の方に楽しんでいただける場所だと思います。
六義園周辺の不忍通りや本郷通り沿いにはカフェや雑貨屋さんなどがあるので、合わせて立ち寄るのもおすすめです。
まだ訪れたことがないという方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。
【クルマでお越しの方】
首都高速5号池袋線を利用の場合、最寄りは護国寺ICでそこから約15分。首都高速中央環状線を利用の場合、最寄りは新板橋でそこから約15分です。
※六義園は不忍通り(都道435号線)と本郷通り(都道455号線)が交差する近くにあります。迷ったら不忍通りか本郷通りに出ると分かりやすいです。
■駐車場について
六義園に駐車場はありませんので、周辺のタイムズパーキングを利用しましょう。
\最大料金が設定されている場所も!/
【電車でお越しの方】
最寄り駅はJR山手線、東京メトロ南北線・駒込駅で、そこから徒歩7分です。都営地下鉄三田線・千石駅からは徒歩10分です。
■入口について
なお、通常は不忍通りの近くにある正門しか開門していませんが、お花見時期やイベントの時などは駒込駅近くの染井門も開門しています。
閉門中の染井門
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