【閉館】土器から信長の兜まで!ひそかに話題の「川越歴史博物館」に行ってみよう
川越(埼玉県)

2017/09/21 更新

※情報は更新日時点のものです。施設や店舗の営業状況が変更されている場合があります。最新の情報は各施設や各店舗の公式ホームページでご確認ください。

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川越の歴史を学べる博物館がある!

※「川越歴史博物館」は、2022年12月に閉館しました
川越と言えば、蔵造りの街並みや「時の鐘」など数多くの歴史的建築が残るエリアです。

今回はそんな川越の歴史を学べるスポットをご紹介します!それが、こちらの「川越歴史博物館」です。

西武新宿線本川越駅から徒歩15分ほど、喜多院の北参道の入口付近にあります

川越城築城530年を記念し1988年に開館した博物館で、中には川越城や川越藩ゆかりのものや、館長の感性に基づき集めたものなど歴史的資料が展示されています。

基本美術館や博物館は撮影NGのところが多いのですが、館内はすべて写真撮影可なんです!記憶だけでなく記録にも残すことができるのはうれしいですよね!

いざ入館!

入口をくぐると受付があるので、こちらで入館料を支払います。

【入館料】
大人 500円
中学生以下 300円

館長がお出迎えしてくれました!

【1階】捕り物具やキセルなど、日常で用いられていた道具が並ぶフロア

「川越歴史博物館」は、建物の1階から3階までが展示エリアになっています。各階少しずつご紹介しましょう!

意気揚々と、のれんをくぐると…

わっ…びっくりした!!

そこには今にも動き出しそうな兜が登場!!こちらは、江戸時代初期に使われていたものだそうです。

その横には、捕り物具エリア。犯罪者を捕らえる際に使用された道具が並んでいます。

2mはあろうかという長さの棒をよく見ると、先端には痛そうな突起がたくさん…!その突起に当たると、自動的に挟む仕掛けがある刺股(さすまた)などがありました。

これで追いかけられたら、一溜まりもありませんね!

十手や錠や枷もずらり!

なんと2.5kgの重りが付いた足枷も…!

十手をひとつ持たせていただきました!
ずっしりと重く、しばらく持っていると手が疲れてしまうほど。

時代劇で銭形平次が軽々と十手を扱っていたような気がするのですが、実はすごく力持ちだったのかもしれませんね!(笑)

昔の人はすごいな~

キセルや煙草入れのコレクションも!
趣向を凝らした、おしゃれでかっこいい品ばかり。

ひとつひとつよく見てみると、細かい装飾が施されていてとっても綺麗です!

なんと“熊の手”を使った煙草入れもありました!

この手の部分を腰から下げて見せるのが、当時のおしゃれだったそうです。

もちろん本物の熊の手…ひぃ~!!

その一角に、気になる魚の置物を発見!
こちらは「自在魚」と言って、その名の通り尾っぽの部分が自在に動くんです!

特別に触らせていただきました!この滑らかな動き、伝わりますか…!?

機械の無い時代に、この仕組みを手で作っていたというから驚きですよね~!

【2階】古代土器から川越城ゆかりの品まで並ぶフロア

階段をのぼった2階には、考古学資料や川越城ゆかりの品が展示されています。

まずは気になったのは、土器や埴輪のコーナー。

歴史の教科書で見たことがないような、ユニークな形の埴輪があります。

写真右にある、ひと際大きな埴輪は“弓の矢入”を模したものなんだそう

奥には川越城ゆかりの品々を発見!

今でも川越城本丸御殿が残っていますが、実は昔の川越城はもっと広く…なんと東京ドーム約7個分もあったそうです!

現在の川越市役所から国道254号の方まで続いていたんだとか!

そんな川越城の城主・松平家が使っていた刀や采配から、奥方愛用のかんざしまでさまざまなものが展示されています。

金の葵紋や繊細で美しい細工…どれもきらびやかで素敵です!

まさに豪華絢爛!

中でも私イチオシの展示が、こちら!
川越藩に仕えていた忍者の胴衣や武器です!

「ハットリくん」的な服装を想像していましたが、鎧のような見た目ですね!

壁に飾られているのは、かわいいシール…ではなく手裏剣でした!

当時の忍者は、場面によってこのいろいろな形の手裏剣を使い分けていたそうです。

こんなに種類があったとは…!

その下には“撒きびし”や“くない”もありました!

テレビや映画では見たことがあっても、実物を見たことがないという方も多いのではないでしょうか?

かっこいい武器の数々に思わず見入ってしまいます!

全国でも珍しい忍者にまつわる展示、ぜひ見てみてください!

【3階】有名武将のものも!個性豊かな甲冑が並ぶフロア

階段をのぼり、3階へ。
そこには圧倒されるほどの数の甲冑が…!

こちらも実際に使われていたものだそうです!

赤や青などのカラフルだったり、目を引く装飾が付いていたり、金箔があしらわれていたり…と、個性豊かな甲冑がずらりと並んでいます。

「甲冑」と言うと“戦で身を守るためもの”というイメージがありますが、そのデザインで“自分をアピールする”意味もあったそうです。

奇抜なデザインばかり…たしかにアピールしていますね!

たとえば、「三日月」と「兎」をモチーフにしたこちらの兜。当時、月は信仰の対象になっていて、その月には兎が住んでいると信じられていました。

“信仰のアピール”のためこのようなデザインが用いられていると考えられています。

最近このような“変わり兜”がSNSで人気を集めています

こちらの鎧には、武運の神「八幡大菩薩」の文字が掘られていました

変わったデザインの甲冑がたくさん展示されていますが、「これは何を表現しているんだろう?」といった目線で見てみると、より楽しめますよ!

それぞれの意味はスタッフさんにお尋ねくださいね!

中には、あの有名武将の所有とされる兜も!

1615年の大坂夏の陣で有名な「後藤又兵衛」や…

50cm以上はある、長い脇立がかっこいい!

「織田信長」の兜もありました!

ちなみ、こちらの織田信長の兜はジャニーズの“あの人”も被ったそうです!ミーハーですみません(笑)

思ったよりシンプルなデザインですね~

一角には、夜戦をイメージしたコーナーが。

暗闇に浮かぶ様子がかっこいい!

ひと際目を引くのは、馬用の鎧。
今よりも少し小ぶりですが、れっきとした戦馬。当時は馬にも鎧を付けていました。

いかにも金属製の重厚な鎧に見えますが、実は革でできているので軽くて動きやすいんだそうです。

怒ったような形相の面は敵を驚かすためにつけていたのだとか

突然ですが、「河越夜戦(やせん)」をご存知ですか?

1546年上杉氏が居城としていた川越城に北条氏が侵攻して起こった戦で、桶狭間の戦い・厳島合戦と並んで「日本三大奇襲戦」の一つに数えられています。

その河越夜戦で、兵の一人が身に着けていたという兜が展示されていました。

生々しい傷跡が、当時の戦の凄まじさを物語っています

運が良ければこんな体験も…!

たっぷり展示を楽しんで1階へ戻ると、館長が裏から何やら刀らしきものを持ってきてくれました!

「これ真剣だよ」…えぇ~!?なんですと!??

な、なんと…その真剣と展示品の兜(400年前のもの!)を身に着け、写真撮影をさせてくれました!

重い…怖い…手が震える…

よく時代劇で刀を抜いて斬り合うシーンがありますが、実際には侍の“気”のようなもので威嚇し合うため、あのような斬り合いはほとんどなかったそうです。

キラリと光る刀。一見模造品にも見えますが、この手に感じる重さが、“本物”であることを感じさせます。

刃紋も美しい!

続いて火縄銃も登場!こちらもずっしりと重く、持っているだけでもやっと…。これを持って戦場を走るなんて、絶対無理です!

改めて、昔の人はすごかったんだなぁと感心してしまいました。

ちなみにこの銃も本物!

今回はサービス精神旺盛な館長のご厚意で、いろいろな展示品を触らせていただけました。運が良ければ、このような体験をすることもできますよ!

※ご希望の場合は、事前に博物館までお問い合わせください

さいごに

いかがでしたか?川越の歴史がすべて凝縮されている…と言っても過言ではない「川越歴史博物館」をご紹介しました!

今回ご紹介できたのは、残念ながらほんの一部…。今回紹介できなかった展示や、展示の入れ替えもあるそうなので、ぜひ実際にご覧になってくださいね!

なお土日は混み合うこともありますが、平日14時以降であれば、ゆっくり見学ができおすすめですよ!

博物館から徒歩10分くらいの場所に「川越城本丸御殿」もあるので、帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?博物館の展示を見れば、より楽しめること間違いなしです!

川越歴史博物館

※この記事は2017/09/21時点の情報です
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