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岐阜の和風モーニングで幻の魚と出会う
羽島（岐阜県）

2015/07/17 更新

※情報は更新日時点のものです。施設や店舗の営業状況が変更されている場合があります。最新の情報は各施設や各店舗の公式ホームページでご確認ください。

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一風変わったモーニングを求めて羽島市へ

みなさんは「名古屋モーニング」をご存知だろうか？コーヒーを一杯頼むと、トーストやゆで卵、サラダなどがついてくる名古屋特有の大変お得なサービスである。
今回、東海エリアを営業中に、一風変わった和風のモーニングを出しているお店があるとの情報を聞きつけた。場所は岐阜県羽島市。
羽島市は愛知県との県境に位置し、名古屋モーニング発祥の地・愛知県一宮市に近い。このため、名古屋モーニングが根付いている地域だという。
「和風モーニング」…。果たして、名古屋式からどのように変化したのだろうか?!

一風変わったモーニングを求めて羽島市へ

羽島市には新幹線の岐阜羽島駅があり、岐阜県の玄関口として知られている。飛騨高山や白川郷へのアクセスが良く、地理に明るい人はここからレンタカーを借りてそちらに観光に向かうことが多い。今回はそんな岐阜羽島駅の駅前レンタカーを借りて、お店へ向かうことにした。

タイムズカーレンタル岐阜羽島店

ちなみに、羽島は高速のICもあり、名古屋方面などからのクルマのアクセスも良好だ。

お店に到着

駅前から10分とかからずお店に到着。

お店の名前は「千福すし」。名古屋モーニングといえば喫茶店だが、今回紹介するお店はお寿司屋さんである。入り口には「和風モーニング」の張り紙が。

期待が高鳴る。今朝はもちろん朝食抜きである。

のれんをくぐると、常連さんとおぼしき方々が２名ほどいた。すでに会計を済ませており、お膳の上は空っぽ。なので、モーニングの姿はまだ確認できない。
カウンターに座り、さっそくメニューを確認。

ドリンク名のみがメニューに書かれている。「本当にドリンクだけしか出てこなかったらどうしよう」という不安が一瞬よぎるが、思い切ってゆず茶を注文。和風モーニングなので、マッチングを考え、コーヒーは外した。

ついにご対面！

注文して待つこと数分。ついに和風モーニングとのご対面である。

期待以上の豪華さ！

ドリンク１杯に、なんと寿司２貫に巻物３つ、煮物に茶碗蒸しにデザートのびわまでついてきた。
繰り返しになるが、頼んだのはゆず茶（380円）である。

なんとお寿司に幻の魚が！！！

いただく前に、ご主人にネタを伺ったところ「今日はサツキマスだよ」との返答が。「サツキマス？」とぽかんとした顔をしていると、ご主人が「なんだ、サツキマスを知らないの？」と優しく、丁寧にサツキマスについて教えてくださった。

サツキマスとはみなさんのよく知るアマゴと同じ種類の魚。アマゴは通常、渓流で一生を過ごすが、極まれにサケのように海に向かうものがいて、それがサツキマスとのこと。海でおいしいエビなどをたくさん食べ、皐月（さつき）のころに海から帰って来るためサツキマスと呼ばれるそうである。サケの種類に有名なトキシラズというのがいるが、あれと同じかそれ以上に希少で、一般家庭で食べることはまずない代物らしい。

ご主人にみせていただいたサツキマスの写真
見た目はアマゴよりサケに近いようにみえる

笑顔の素敵なおかみさんに「ネタは毎日違うからね。お客さんはとっても運がいいわよ」といわれた。確かにラッキーであるが、380円のモーニングでそんな希少で高価なお魚をつけてしまって大丈夫？と心配になってしまった。

サツキマスの情報を聞いてから、見た目もなんだか神々しくみえてきた。

輝いている？！

少し緊張しつつ、いただくことに。
驚くほど脂がのっていて、とろけるような食感。サケとはまた違う独特の優しい甘みがあり、大変美味である。この甘みをうまく伝えられないのがもどかしい。あぁ、ご主人、ごめんなさい…。

ゆず茶も既製品ではなく、自家製。たっぷりゆずが入っていて、こちらもおいしい。自家製のため、季節限定であるが、訪問した際にあったらぜひ飲んでいただきたい。

オススメ！

お店でだしているものはすべて手作りとのことで、もちろん煮物も茶碗蒸しもおいしかった。

大満足のモーニング

380円でこれだけ充実していたら、もちろん大満足である。近畿や関東はもちろん、九州からもお客さんがくることもあるそうだが、それもうなずける。
そうは言うものの、最も心に残ったのは、お寿司よりも幻の魚・サツキマスよりも、ご主人とおかみさんの人柄だ。温かく優しいお二人の人柄に、すっかりファンになってしまった。