日吉の熱気あふれる朝市と幻のいちじく
日吉(神奈川県)

2015/03/19 更新

※情報は更新日時点のものです。施設や店舗の営業状況が変更されている場合があります。最新の情報は各施設や各店舗の公式ホームページでご確認ください。

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住宅街を抜けるとそこには

訪れた人を迎えるように放射状に広がる5つの商店街が日吉の特徴です。賑わう商店街を西に進むと古くからの家と真新しいマンションが妙に馴染んだ住宅地があり、そこからさらに進むと青臭い臭いと活気のある声が聞こえてきます。
日々のタイムズ営業で出会った活気ある朝市をご紹介します。

開始前から行列ができる朝市

10時からだよ!

みぞれが降る中、代表の永島さんがまだかと尋ねるお客さんに言う。『台風以外は毎週木曜日の10時から。雨だろうが雪だろうが10時からと決めている』。この日は特に動いていないと指先の感覚が薄れていくほどの寒さですが30分前にはご覧の人だかりです。

JA横浜日吉支店の駐車場の一部で開催される

この時期は年間で一番作物が少ないが、待ちわびる人は多いです。

販売開始5分前

10時になったと同時に。

目当ての野菜に手を伸ばし、一気に温度が上がります。

取れたての野菜が飛ぶように売れていく。

カリフラワーの一種である珍しいロマネスコ(手前の緑の野菜)が200円

九州野菜のかつお菜

ミニ白菜

15分一本勝負

朝市とはこうも早期決戦なものなのか?
開始15分でほぼ完売。天気の良い日は10分で終わる事があるそうです。

ほぼ完売

早い店舗は片付けが終わっています

大量だが財布には優しい

そして買う人も売る人も笑顔になっていました。

生産者からおいしい調理方法を聞ける場所

朝市はJA組合員の農家さんがJA横浜日吉支店の駐車場を借りて出店しています。地元の野菜を地域の方に食べて頂きたいと7年ほど前から初めたばかりですが口コミで広がり、今では30分前に目当ての野菜の前に行列が出来るほどの賑わいになりました。
スーパーよりも安く、新鮮で美味しい。商売に必要な要素が全て揃っていると近所の人に評判だそうです。
野菜は年齢によって買うものが異なる為、同じ年齢層の人ばかりだと農家も似たような品目になりがちです。その為ぜひ、若い人にも来て頂きたいとのこと。腕によりをかけて育てた野菜のおいしい調理方法をお客さんと会話しながら売りたいと農家さんはおっしゃいます。時期になれば黒人参などの変わった品種も店頭に並ぶので食べたい野菜をリクエストしてみるのも良いかもしれません。
昔ながらの顔が見える商売が日吉には残っていました。

クルマでご来店の際

駐車場がない為、近隣の人しか来れないという声を頂きました。せっかくですのでクルマで来られる方には「タイムズ日吉本町駅前」をご紹介します。

幻のいちじくを求めて

日吉の特産品「いちじく」の歴史

朝市の中で、時期になると極まれに日吉産のいちじくが並ぶよと教えて頂き調べてみるとかつて日吉には多くの水田があり、水路が整備されていたそうです。水分補給が不可欠ないちじくの栽培に適していたことから大正時代に本格的に栽培が始まり、最盛期の昭和30年頃、都内から多くの観光客が春はイチゴ狩り、夏はいちじく狩りを楽しんだそうです。しかし、宅地化や農家の後継者不足で昭和55年頃に10戸ほどあった生産者が今は杉崎さんの1戸のみ。日吉のいちじくは幻と呼ばれるようになりました。

いちじくを育てる

杉崎さんは8月中旬から10月下旬に実る品種「桝井ドーフィン」を敷地内で育てられています。お邪魔した時は剪定(せんてい)と呼ばれる手入れの時期でご覧のとおりの殺風景。遠目で見たら、何の木だろうと不思議に思うはずです。

いちじくは1枚の葉に1個の実ができる為、この1本の木で約200個の実がなるそうです。杉崎さんは言われました。『これ見ても実のイメージは出来ないよ。』

いちじくの木とは到底思えない

幻のいちじくと呼ばれる理由は、希少性だけではありません。いちじくは収穫後に甘くなる、いわゆる、追熟をしません。都内のスーパーに並ぶには九州や東海地方から7,8割の成熟度のものが輸送される為、完熟のいちじくではありません。しかし、杉崎さんのいちじくは完熟後に収穫します。
すると、実がジャムのようにトロトロになります。その分、日持ちが1,2日しかないので発送はできません。取りに来てくれる方のみで予約もできないそうです。これが幻のいちじくと呼ばれる、もう一つの理由です。

乾燥を防ぐ為に藁を根に被せる

いちじくは消化を促進する

いちじくに含まれるたんぱく質分解酵素のフィシンが消化を促進してくれる為、食後のデザートにぴったりと言われています。完熟のいちじくはジャムのようにトロトロでくどくない甘さが絶品だそうです。実が熟す頃に再訪させて下さいとお伝えして、畑を後にしました。

日吉の朝市。これほどまでに活気のある朝市は初めてでした。そして、偶然、お話の中で幻の「いちじく」を知る事ができました。これも現地で地元の方と交流させて頂いたおかげです。
安くて、新鮮で美味しく、珍しい野菜もゲットできる朝市は本当にお勧めです。木曜の朝10時からですので是非、一度参加してあの熱気を体験してはいかがでしょうか。

※この記事は2015/03/19時点のものです

※情報は更新日時点のものです。施設や店舗の営業状況が変更されている場合があります。最新の情報は各施設や各店舗の公式ホームページでご確認ください。

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