クルマで遠足

電車で行けば、鎌倉まではあっという間。鎌倉駅で旅ナビをもう一度チェック。
「えっと、交差点を渡って向こうかな」
「あっ、でもあっちの小町通りに行きたい！」
「そうね。そっちのルートで行こう。旅ナビなら、ルートを変更してもすぐに再探索してくれるから、安心よ」
小町通りは土産物店や、ちょっと洒落たカフェ、雑貨店などが200以上も軒を連ねる商店街。もう目移りしちゃって大変です。まずは豆屋でパクリ、その隣の煎餅屋でパクリと試食させてもらい、美味しさに感動していたら、お財布の紐も緩みっぱなし。
「また、気が付けば買い物迷子になっちゃったね。でも、旅ナビがあるから、大丈夫！ほら、見て、この〈街並みスコープ〉を使えば、ばっちり。実際のカメラ画面に矢印が出て、鶴岡八幡宮へ進む方向を指してくれるでしょ」

鶴岡八幡宮は、平日にもかかわらず、かなりの人。さすが鎌倉のシンボルです。まずは、源平池の紅葉を旅ナビの〈カメラ〉に収めます。
「ミユキ、なかなか写真上手じゃない。旅ナビは、撮影した写真に位置情報が記録されるのよ。どこで撮ったか地図上で確認できるの。スライドショーや画像の回転もできるから、旅ナビだけで後から撮った写真を楽しめるのよ」
「へ～。パソコンに取り込むのって結構面倒だから、いいわね」
参道を本殿の方に向かって歩くと、目の前に朱色の美しい建物が。
「きれいね～。でも、これって何？」
「そんな時も旅ナビよ。〈何これカメラ〉にして、シャッターを切ってごらん」
「あっ、本当だ。説明がでてきた。入母屋（いりもや）造の建物で、静御前が源義経を慕って舞ったと伝えられる…」
「なんか、物知り気分ね！こういった知識があるのと、ないのでは全然違うよね」
二人揃って、本殿でお参りしたら、さらに気分も晴れやか。そのあとは、やっぱりおみくじ。結果は、また二人仲良く「吉」と、ちょっと地味な感じでしたが、こんな素敵な時間を過ごしたのだから、気分的には「大吉」です。

「あ～。お参りしたらお腹減ったね。何か食べようか？」
「そんな時も、旅ナビでしょ、ユウコ？」
「わかってきたわね。〈寄り道コンシェルジュ〉を選んでみて。この近くの食べ物屋さんがでてくるわよ」
「う～ん。どうしよう。あっここがいいかも。若宮大路を一望できる甘味と和食の店、茶寮いの上」
甘味と和食、どっちにしようか迷ったのですが、揃って頼んだのは、特製の上弁当。とっても、上品なお椀物にお吸い物。女性にぴったりな逸品でした。
「ねぇユウコ、次はどこ行く？北海道？沖縄？」
「両方とも、もちろん旅ナビにガイドブックが入ってるけど…。ジャン！なんと、〈パリとソウルのガイド〉も入ってるのよ！」
「旅ナビで海外旅行！賛成！」