クルマで遠足

クルマに乗って、出かける気軽な旅の記録。

Vol.071

マツダレンタカーで行く、倉敷・鞆の浦

マツダレンタカーで行く、倉敷・鞆の浦

三寒四温はどこへやら。だけど倉敷は温かです

3日寒い日が続いた後に、4日暖かな日がやってくる「三寒四温ですね」と、この時期なら言いたいところ。ところが、なかなか今年は春の訪れを感じられず、私が東京を出発した日も、小雨まじりの肌寒い日でした。しかし、同じ小雨混じりでも西へ行けば気温は変わるもの。倉敷駅のホームに降り立った時は、気温は恐らく15度以上。コートなしでも平気なほど。新幹線に4時間も座り続けた甲斐があったと実感です。そして、マツダレンタカー倉敷駅前店のスタッフも気持ちの良い接客サービスで、こちらを元気づけてくれました。さらに、タイムズ美観地区前もその名の通り、倉敷美観地区のすぐ目の前。旅の幸先は、良い感じです。

江戸と西洋が出会った美しい街並み

倉敷の美観地区は江戸時代、天領(幕府直轄地)だった頃の和風建築と、倉敷紡績(クラボウ)の創業家である大原家が建てた、洋風の建築が融合する街区です。
交差点を渡って一歩足を踏み入れると、ちょっとありきたりな表現ですがタイムスリップしたか、映画のロケセットの中にいるかのよう。
街の中心を流れる倉敷川の畔には柳や桜の木が枝を伸ばし、その両脇には土蔵づくりの家並みが続きます。家並みのほとんどは、お菓子、土産、雑貨屋、備前焼の店になっていて観光客の目を楽しませてくれます。あっちの店を覗いたり、こっちの店でお菓子の試食をすれば、時が経つのも忘れるほど。私だけでなく、この美観地区を訪れる人の多くが、きっと同じように感じたのでは?

大原美術館とアイビースクエアがおすすめです

さらに、美観地区の見所といえば、ゴーギャンやピカソ、モネの作品を展示する大原美術館。こちらは、他の美術館では目玉展示となるような傑作が多数展示されていることでも有名です。さらに、この江戸風情の街並みに不思議と溶けあうローマ神殿のような建物。要チェックですね。ほかにも、かつての紡績工場を改装し、ホテルや美術館となった倉敷アイビースクエアも、なかなか。レンガ造りの建物が並ぶ敷地内を歩けば、ヨーロッパを訪ねたかのような気分になれます。
江戸時代の街並みが保存された街区は、時折、他の街でも見ることはありますが、ここまで美しく手入れされ保存状態の良いところを初めて見学することができました。寺社を訪ねるのとは、また違った心持ちで、気軽に楽しめるのは何よりでした。

潮待ちの港町、鞆の浦

倉敷を訪ねた翌日は、またも小雨にたたられながらも、福山市の鞆の浦(とものうら)を訪ねました。鞆の浦は、瀬戸内のほぼ中央にある漁港です。このあたりで潮の流れが変わることから古来、潮待ちの港として栄えました。また、鯛(タイ)の水揚げも豊富で、今も毎年5月には伝統的な漁法で「観光鯛網」が行われています。
強烈な潮の香りに包まれた街は、倉敷とは違った趣の古い街並みが残っています。倉敷の土蔵造りとは違い、こちらはもっと庶民的。大きな商家も残っているのですが、そのほんとんどは間口の狭い家が中心。お隣同士壁をくっつけながら細い路地に沿ってびっしりと軒を連ねています。なぜか、とても懐かしく感じました。

瀬戸内ならではの風景に、心動かされます

鞆の浦の見所は、18世紀にここを訪れた朝鮮の通信使が絶賛したと言われる対潮楼(たいちょうろう)。開け放たれた広間から眺める瀬戸内の島々は、生きる絵のよう。小さな漁船が右から左へと波しぶきを上げ、その向こうに弁天島の楼閣が見えます。竜宮城を間近にしているかのうようでした。
鞆の浦からは、市営の渡し船で仙酔島へ渡ることもできます。所要時間はわずか10分ほどですが、結構な旅気分です。仙酔島は、小さなビーチとあとは島に沿って整備された崖沿いの遊歩道があるだけですが、人気も少なく無人島のような静けさ。何も考えず、ただひらすら歩けば無心になれること、間違いなし。そして、お腹が減ることも間違いなし。私は、国民宿舎の食堂で刺身盛りを頂きました。厚切りのお刺身は、タイ、ブリ、サザエ、ウニなど盛りだくさん。本当に幸せな気分のまま、旅のフィナーレを迎えました。

ただ、最後に心残りができてしました。帰りの新幹線の待ち時間にプラットホームから見た真っ白な福山城の美しさです。うわ、失敗。でも、またいつか来て、あの天守閣に登ってみます。




※この記事は2012年3月29日現在の情報です

  • 特典いっぱいのタイムズクラブは
    入会金・年会費無料!
    入会はこちらから!
    会員登録(無料)