クルマで遠足

クルマに乗って、出かける気軽な旅の記録。

Vol.011

トヨタ マークXジオで行く、銚子

正月が明けて、ようやくひと段落。うっかり2007年と書き間違えなくなってきた1月の中ほど。外の寒さは身に沁みるが、ドライブだけはやめらない。さて、次の目的地はどこにしようと、あれこれ本や雑誌をめくっていると、目に着いたのが千葉県「銚子」の二文字。何か、その言葉の響きも縁起が良い。思い浮かぶだけでも海の幸、海岸の絶景に有名なローカル線「銚子電鉄」。今回の旅の相棒は、マークXジオ。上質な走りで、快適なドライビングを堪能できそうだ。

首都高も順調、その先の東関東自動車道も順調。周囲に杉林がどこまでも続く、まっすぐな道。空を見上げればジャンボ機がゆらりと舞い上がり、舞い降りていく。これは快適、快適と悦に浸っていると、ジオは千葉と茨城の県境である利根川を渡り潮来ICから水郷道路、国道124号を走っていた。そして銚子大橋を渡り再び千葉へ。空の上からカモメがご挨拶。ちょっと国境を渡ったような気分だ。

街中は、心地良い活気がある。やはり、これも「銚子」と言う町名のなせる業なのか。時計を見ればもうすぐ昼時。ちょっと調べておいた犬吠埼近くの魚料理屋「島武」へ。店先には、今朝上がったばかりか1メートルはあるタコがダラっと横たわり、その脇には見たこともないようなカニの山に、キンメダイがぎっしりと詰まったバケツ。目もくらむ食の竜宮城。これを見て、早足に暖簾をくぐった。

天ぷらやフライもメニューにあるが、やはりここは生魚。寿司に刺身のダブル生。出てきた。デカイ。さらにブ厚い。マグロ、スズキ、カンパチ、メカジキ、タイ、エビ、イカ。決して多くはないが、そのネタのデカさと新鮮さは特筆もの。肉厚なネタは、口でとろけ、滋味を舌の上に残していく。そして食道、胃でも味わいを感じられるほど。余韻が違う。本来なら主役級の刺身もイケるし、タイのアラ汁も良い。ランチの寿司定食でこんなに満足したのは、久しぶり。余力があれば、もう一品といきたかったが、気づくと腹から白旗のサインがでた。

幸せな満腹感に包まれて再びジオのステアリングを握り、銚子のシンボル犬吠埼へ。見えてきたのは、海と陸を光で繋ぐ真っ白な灯台。絵に描いたようなシルエット。人が作った建造物でこれほど海の風景に合うものもなかろう。建造は1874年とあるから、すでに130年以上。もう神の域まで達しつつある齢だ。灯台は、もう閉鎖されているようだが自由の女神のように中からその上まで登れる。灯台内の階段は99。途中「半分制覇、気を引き締めて」「そろそろ疲れたかな!あと一息がんばろう」と階段側面にメッセージが貼り付けられている。もう膝が笑ってきたかと思うと、ようやくてっぺんに辿り着いた。
約30メートルの位置から見た感想「海は広いな~」。でてくるのは、こんな当たり前な感想。ちょっと雲が多いけど、快晴ならフィリピンくらい見えるんじゃないの?しかし、それは極端だとしても、灯台の光は、遠く36km先まで届くというから驚き。幾度もその光で船を救ってきたのだろう。やはり灯台は神に似ている。下りた後、海岸を散歩していると犬が大あくびしていた。それにつられて、僕ももう一休み。海辺にジオをとめてゆったりリラックスできるシートで贅沢な風景を眺めながら、時間だけを経たせた。

お次はちょっと趣向を変えて、もうひとつの名物、銚子電鉄へ。銚子駅から外川駅まで6.4kmほどを走る小さなローカル線。今回は犬吠から銚子までを、カタコトゆっくり楽しむことに。犬吠駅は、地中海風というのかとってもモダンな建物。ところが中には入ると香るのは、醤油の匂い。入口のすぐ脇で二人の女性がおしゃべりしながら煎餅を焼いている。これが有名な銚電のぬれ煎餅。会社の経営危機を救った逸品とのこと。早速一枚食べてみると、なるほどうまい。少しやわらかな歯ごたえに、じんわり沁み入る醤油の風味。病み付きになりそう。もう一枚買って、ホームで頬張っていると、たった1輌の電車が小走りぐらいの速さでやってきた。

初めて乗ったのに、懐かしい。思ったよりも乗客は多く、ほぼ席は埋まっている。半分は観光客、もう半分は地元の人か。もちろん車掌さんはいなく運転士さんが車内放送から、切符の販売までやっている。そして運転席の脇には、路線バスに設置されていた思わしき古い両替機。車内広告を見てみると、手描きのものまである。
車窓の向こうに目をやると枕木の間には草が生え、まるであぜ道のよう。そしてすぐ手の届くところに民家、その隣にキャベツ畑、その向こうに海が広がっている。
下り列車との行き違いを経て、ヤマサ醤油工場の前を過ぎ、列車は銚子駅に。JRのホームを間借りしたような小さなホームには、羽根のない風車が。ここで、また同じ列車に乗り、僕は犬吠へ戻り、再びジオのステアリングを握り、夕日を追いかけるように東京へ帰った。


取材協力:トヨタ自動車
http://www.toyota.co.jp/


今回のドライブコース=銚子へ=


首都高→東関東自動車道→水郷道路→国道124号

◆片道料金2,670円
◆所要時間2.5時間

オオキの「これだけは言わせて!」

トヨタ マークXジオL(2.4リッター)

ボディカラー:フロスティーグリーンマイカ(プラム)
車両本体価格286万円

想像していたフォルムと違うな~。それが正直な第一印象。確かにマークXと同じ顔つきなのに、全体のフォルムが結構丸こくて愛らしい。グリーンともブルーとも言えないボディカラーのおかげで、まるで翡翠(ひすい)のように美しい。どのフォルムも無駄がなく、見る角度や位置を変えても同じ印象だ。

インテリアも上質だ。「4+Free(フォー・プラス・フリー)」のコンセプトに基づき、後部座席の空間もゆとりがあり、シートの心地もほどよい。大柄な人でも、窮屈さを感じることはまずないだろう。そして天井に目をやればフロントからリアにかけて印象的なイルミネーションランプが目を引く。これに関しては、好き嫌いが分かれることもあるだろうが、僕自身の印象では面白いアイディアだと思った。

走りも豊かなトルク感に、滑らかな走りを実現しているSuper CVT-iが、上質な走りをサポート。安全面も充実している。エアバッグは、運転席&助手席に加え、2、3列目まで保護するカーテンシールドエアバッグも装備。衝突時の被害軽減を図る、先進のプリクラッシュセーフティシステムも安心感を高めている。価格もそれなりに抑えられているので、市場に対する訴求はとても高いと思える。

※この記事は2008年1月22日現在の情報です

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