クルマで遠足

クルマに乗って、出かける気軽な旅の記録。

Vol.004

三菱ギャラン フォルティスで行く、鴨川のアジフライ

揚げ物が好きだ。とんかつ、鳥のから揚げ、エビフライ。そして、その中でも一番好きなのがアジフライ。自分で作るとさばいたり何だの、かなり面倒だが適当にスーパーの惣菜コーナーや、冷凍ものを買うとかなり安い。そしてご飯だけでなく、ビールとの相性もバッチリだ。

そんな揚げ物好きのアンテナに引っかかったのが、千葉県鴨川市のとある店。週に5回は揚げ物を食べているという友人が、これぞ究極のアジフライと太鼓判を押すほど。今回はこの夢のようなアジフライを求め、ギャラン フォルティスで鴨川へと向かった。

秋は、雨が多い。都内は何とか曇り空を保っていたが、東京湾アクアラインを通り過ぎると、雨がポツポツ降ってきた。まぁ、今回の目的はアジフライだから、どうぞご勝手に降ってくださいと思っていると、それが通じたのか滝のように降ってきた。内房のジャングルのような森の中をクネクネと曲がる道で、この雨はちょっとキツイ。それでも、ギャランは突き進む。足回りもしっかりしているし、スリップを防ぎ安定走行を可能にするASC(アクティブ・スタビリティ・コントロール)が付いているから安心だ。そうこうすると、気まぐれな房総の空は機嫌を取り直し、向こうから晴れ間も覗かせてくれるようになった。

予想よりも鴨川にだいぶ早く到着してしまったので、仁右衛門島というちょっとおどろおどろしい感じのする島へ上陸してみることにした。ギャラン フォルティスを駐車場に置いて、案内看板にそって漁港を歩くと、小さな手漕ぎ舟が係留されている。舟上には、遠足なのだろう、すでに小学生が大騒ぎで乗っている。「押すなよ、落ちるだろう!」とじゃれあっているが、最初から救命胴衣を着ていないと本当に危なそうな舟なのだ。

しかし、これが杞憂であることはすぐに分かった。出発してからものの5分も経つと仁右衛門島に着いてしまった。そう、てっきり陸続きの半島かと思っていた目の前の小高い山が、仁右衛門島だったのだ。案内板によると、この島は砂岩でできた周囲約4kmの小島で夏涼しく、冬暖かいとのこと。それは、ふーんという程度だが、変なのはここが個人所有の私有地だということ。800年以上にわたり代々、平野仁右衛門氏が一戸だけで所有し、住み続けているというのだ。島には、この平野仁右衛門氏の家宅もあり一部公開されている。まるで沖縄の民家のような平屋で、とても趣がある。近くに男性がいたので、「平野仁右衛門さんですか?」と聞いてみると「いいえ、私は従業員です。平野仁右衛門は私の会社の社長です。」とのこと。「恐らく、個人所有で観光地として開放している島は、日本でもここ一つでしょうね。」平野仁右衛門は、地主だけでなく社長だったのだ。宝くじを当てたら、南の島でのんびり暮らしてみたいと思っていた僕にとっては、ただ羨ましい限り。さらに、観光で収入があるなんて…。

島をグルッと周ると、ちょうど12時過ぎ。帰りも手漕ぎ舟に乗って陸へ戻り、いざアジフライの店へと向かった。店名は「弁天丸」。住所は鴨川市八色857-2。県道24号線ケーズデンキの裏手にある、どちらかというと小さなお店だ。外観も店内も普通の居酒屋風で、一番最初に目に付いたのが、魚つながりなのかモデルのエビちゃんのポスターとカレンダー。ちょっと高いと思ったが取り合えず2,000円のランチを頼み、まだかまだか思いながらエビちゃんを眺め、20分ほど待ち続けた。

出ました究極のアジフライが!お盆の上にのっているのは二皿。カツオ、マグロ、アジの刺身盛と、アジフライ、イカフライ、そしてコロッケみたいなのがのっている。完全に二人前はある。まずは、憧れのアジフライを。一瞬サクッときて、そしてアジの旨みがジワジワジワジワと広がる。普段食べるアジフライとは、このジワジワの長さが違う。ほんのレイコンマ何秒だろうが、今までに一度も体験したことのない長さだ。そして、食べた後にジックリと広がる脂の旨みとノリ。食べた後に、本当に幸せを実感できる。ソースなどは、一切必要ない。もうこのフライだけで完全に完結しているのだ。さらに、謎だったちょっこり乗っていたコロッケも絶品。聞けば、魚のメンチカツだそうで、色々な魚の混ぜ物のようだが、これも旨い。変な例えだが高級なミックスジュースのように、口に入れた瞬間から色んな魚の味が舌を刺激し続ける。もうこれも、今までに体験したことのない味だ。イカフライもやわらかくとけるようで、さらに刺身はどれも味わい深い。たまに見かける半解凍状態のものとは、訳が違う。鴨川に朝上がったばかりの新鮮なものだ。できることなら、毎日3食これを食べ続けたいと心から思った。

たらふく食べた後は、近くの魚見塚展望台、通称「誓いの丘」へ向かった。なんでもこの展望台で自分の望みを誓うとそれが叶うと言う。ブロンズ像の台座には、それぞれの誓いの証としてたくさんの鍵が掛けられている。もちろん一般的には、男女の愛を誓っているのだろうが、僕は「平野仁右衛門さんの養子になって、弁天丸の揚げ物を毎日食べたい」と誓ってみた。


今回のドライブコース=千葉・鴨川へ=


首都高→東京湾アクアライン→館山自動車道→君津東IC→房総スカイライン→鴨川有料道路
◆片道料金3,520円
◆所要時間2.0時間

オオキの「これだけは言わせて!」

三菱自動車 ギャラン フォルティス SPORT NAVI PACKAGE CVT

ボディカラー:アクアメタリック
車両本体価格222万6,000円

かつては、三菱自動車の代表車として市販車としてはもとより、ラリーでも大活躍したギャランが約2年ぶりに復活した。それもかなりダイナミックな生まれ変わりだ。

まず、何よりも特筆したいのはそのデザイン。すでに、雑誌や広告などで写真だけは見ていたが、実車を見たときのインパクトはかなりだった。鋭く切れ上がったフロントマスクには、伝統の逆スラントノーズ、そしてダブルグリル。このデザインは、今後デビューする三菱のセダン系車種に共通する新デザインだ。そして、リアもキュッと切れあがり、ウインカー、ブレーキランプのデザインも秀逸だ。この上質さは、高級セダンをも凌いでいるかもしれない。

エンジンはデリカD:5やアウトランダーに搭載されている2.4リッターモデルを、2.0リッターに改良したもの。軽快さとパワフルさを兼ね備えていると言って良いだろう。低回転からのトルクの上がり方は、このタイプのセダンとしてはかなり心地良かった。

また、ギャランフォルティスはお買い得感もかなりある。ナビに加え、リアビューカメラ、クルーズコントロールまで付いたこのSPORT NAVI PACKAGEは222万6,000円と他車に比べてかなりお買い得。メインターゲットは、取り合えず団塊の世代ということになっているようだが、若者や女性にもオススメしたい一台だ。

 

取材協力:三菱自動車 広報部
 http://www.mitsubishi-motors.co.jp/

※この記事は2007年10月09日現在の情報です

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