穴子天丼と漬物と味噌汁

食堂で市場グルメも楽しめる!大田市場に見学に行ってみよう
大田(東京都)

2017/09/28 更新

※情報は更新日時点のものです。施設や店舗の営業状況が変更されている場合があります。最新の情報は各施設や各店舗の公式ホームページでご確認ください。

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東京・大田区に日本最大の面積を誇る市場があるんです!

東京都には、全部で11もの中央卸売市場があるのを知っていますか?

東京の市場というと“築地”のイメージが強いですが、実は、私が営業を担当している大田区にも「大田市場」という、かなり大きな市場があるんです…!

大田市場外観

大田市場。羽田空港近くの臨海エリアにあります

プロ向けの市場なので一般の方は買い物ができませんが、市場内に見学コースがあり、そこは誰でも自由に見学が可能なんです!

今回、早起きをして“せり”の様子などを見に行ってきましたので、みなさまにご紹介したいと思います!

青果の取扱規模日本一!青果棟に、いざ潜入!

大田市場は、秋葉原駅前にあった神田市場や五反田の荏原市場などを移転統合し、平成元年に誕生した市場です。

約40万㎡の広大な敷地の市場なので、迷子にならないように、まずは入口で案内図をチェック!

大田市場案内掲示板

案内図には見学コースも記載されています

希望すれば正門警備詰所で市場のパンフレットももらえますので、警備員さんに声をかけてみてくださいね。

事務棟に入り、2階の渡り廊下を通ってさっそく青果棟へと向かいます。ところどころに案内表示が出ていますので、そちらを確認しながら進みましょう!

トンネル型の渡り廊下

事務棟と青果棟とを繋いでいる渡り廊下

青果棟の見学コースは、2階から全体が見渡せるようになっています。

卸売場を見学できるスペース

このように上から卸売場の様子が見られます。見学専用のコースなので落ち着いて見学できますよ!

青果のせりが始まる朝6時50分頃に行ったのですが、市場内はターレー(小型運搬車)の音やせり人の声などで活気にあふれています…!

広々とした卸売場と積まれたダンボール

多くの人でにぎわっています。青果部は取扱量、取扱金額ともに国内最大!

せりは一カ所ではなく、さまざまな場所で品目ごとに行われています。卸売場内は広く、音が聞き取りにくいなどの理由で“手やり”と言われるハンドサインで価格のやり取りをされていました!

十人ほどが参加しているせりの様子

あちこちでせりが行われています

流れてくるメロンを見つめる人たち

メロン売場ではベルトコンベアーでメロン箱が次々と流れていきます

なかなか見る機会のない、せりの現場が見られてとても興奮しました!なお、せりに参加できるのは市場内に店舗を持つ仲卸業者、もしくは量販店や街の青果店などの、売買参加者とよばれる買参権を持った方だけです。

買参権のない方は、仲卸業者の店舗で仕入れをします。

倉庫のような店舗

青果棟にある仲卸業者の店舗。全部で301店舗あります

食べ物が私たちの口に入るまで、本当に多くの人が関わっているんだなぁと、改めて流通の仕組みの勉強になりました!

せりの説明が書かれた案内板

案内版にはせりなどの説明も書かれていますので、読んでみてくださいね!

花き棟でハイテクな“花きのせり”を見学!

続いて、青果棟から少し離れた場所にある、花き棟へ。※花き…切花や鉢花などの観賞用の植物のこと

青果棟から歩いて5~10分くらいかかりますので、花きのせりが見たい場合は時間に気をつけましょう!

花き棟外観

花き棟は湾岸道路を渡った場所にあります

花き棟の見学コースへは、正門から入って左手にある、玄関棟から入ります。

カラフルな花飾りのついた建物

玄関棟は屋根にある花の飾りが目印です

玄関棟から中に入ると、どこからともなく、お花の良い香りが…!

こちらの棟も2階に見学コースがあり、そこから花き部の様子を見ることができます。

花き棟を見学できるスペース

さまざまな花きが搬入&搬出されています。花き部も青果部同様、取扱量も取扱金額も日本一!

花き棟は青果棟と比べると、落ち着いた雰囲気。というのも、実は花のせりはすべてこちらのオークションルームでコンピューターにより行われているんです!

壁に埋め込まれた大きなモニター

画面に花の生産地や価格などが出ています

一般の方はオークションルームに入ることはできませんが、通路の窓からせりを見学することができます。

ボタンがたくさんついた端末

手元の端末機を操作して入札していました

せり台に花が乗せられ、落札されるまではあっという間!次から次へと、新しい花がせり台に上がります。

鉢物をせりにかけている様子

この時は鉢物のせりが行われていました

青果や水産のせりは値段が徐々に上がっていく“上げぜり”なのですが、花きは“下げぜり”になっています。

画面を見ていると、どんどん値段が下がっていきます。誰かが入札すればそこでその商品のせりは終了するので、大量の花きをさばくのに適しているそうです。

ちなみに、花き棟内はレールが敷かれており、自動で花が運ばれていく仕組みになっています。

棚に乗せられ運ばれる花き

自動運転で進んでいます…!

はじめて花きの市場を見学しましたが、ハイテクで驚きました!

また、花き棟には新しい品種の花や話題の花などの展示がありますので、ここに来ればお花のトレンドもいち早くチェックできますよ!

色や形が鮮やかな花の数々

さまざまな花がディスプレイされていました!

ぜひ、こちらもチェックしてみてくださいね。

食堂で市場グルメを味わう!

市場といえば…やはり市場グルメも気になりますよね。大田市場内の飲食店は、一般の方も利用可能なんです!

花き棟から歩いて事務棟まで戻り、こちらの大田市場の人気店、「かんだ福寿」さんで朝ご飯をいただくことにしました。

うなぎの幟が飾られた店外

かんだ福寿。事務棟の2階にあります

店内は落ち着いた雰囲気で、テーブル席のほか座敷の席もあります。

テーブル席と座敷席

お昼時は市場の方や近隣の会社員の方などで満席になるそう

こちらのお店にはねぎとろ丼やうな丼など色々なメニューがありますが、今回はお店の名物である、“穴子天丼”をいただきました!

どんぶりからはみ出ている穴子天

穴子天丼1,620円(味噌汁・おしんこ付)。江戸前サイズですごい迫力です…!

全長約30cmの大きな穴子が2本、豪快に丼ぶりからはみ出ています!穴子の上にはししとうとナスの天ぷらが乗っていて、さらに一番上にはなんと“穴子の骨”が添えられていました!

穴子の骨ははじめて食べましたが、パリッと香ばしく、味がしっかりとついていて、おいしかったです。

そしてメインの穴子の天ぷらは、肉厚で身がふっくら!

穴子天の中身

サクッとした衣と、ふっくらふわふわした白身が絶品です

穴子は、東京湾で捕れたものだそう。甘辛いタレともよく合い、ご飯が進みました!大ボリュームの穴子天丼、かなりお腹いっぱいになり、大満足でした!

店主さんの話によると、こちらのお店は大田市場ができる前は神田市場にあったそうです。だから店名に“かんだ”がついているんですね。店内には神田祭の写真なども飾ってありますので、見てみてくださいね!

ハチマキをした店主

4代目店主の新井さん。ねじりはち巻きが素敵です!

関連棟にはカフェもあります

ご飯を食べたあとは、関連棟へ移動。関連棟では、青果の梱包材、乾物やお茶など、市場で扱っているものに“関連”する商品が販売されています。

青果棟や花き棟では一般の方は買い物ができないのですが、関連棟では誰でも購入が可能ですよ。

お米屋やカフェが軒並ぶ

色々なお店が軒を連ねています

そして関連棟にも、飲食店が数店舗入っています。

今回は、こちらの「レイズコーヒー」さんで、食後のコーヒーをいただくことにしました!

通路角に店をかまえるレイズコーヒー

レイズコーヒー。某テレビ番組でも取り上げられた話題のお店です

黒板に描かれたメニュー

こんなおしゃれなチョークアートのメニューもありました

店内は流行りのブルックリン風で、おしゃれな雰囲気!昔からあるお店なのですが、2017年1月にリニューアルされたそうです。

オシャレな店内

こちらの1階のほか、2階にも席があります

1階ではさまざまなコーヒー豆が量り売りされているのですが、もちろん、お店でコーヒーを飲むこともできます。

おすすめは、こちらの生クリームたっぷりのウインナーコーヒー!

たっぷりのった生クリーム

ウインナーコーヒー380円

生クリームの甘みと炭焼きコーヒーのほろ苦さがとてもよく合います。食後のデザート代わりにもおすすめですよ♪

メニューはいずれも、街のコーヒー屋さんよりリーズナブル。ブレンド・アメリカン・アイスコーヒーはおかわり自由というのもうれしいポイントです!

そしてこちらのお店には、“大田市場のマドンナ”と言われている、美人の店主さんがいるんです…!

調理場から笑顔を送る店主

店主の久保木さん。笑顔がまぶしいです!!

おいしいコーヒーに美人な店主さん…。大田市場に来た際は、こちらに癒されに行ってみてはいかがでしょうか!?

その他見どころ

さいごに、事務棟の2階にある展示室に立ち寄ってみました。

展示室では、大田市場のジオラマがあったり、青果の産地や出荷量などについての展示がありました。

ジオラマや展示物の数々

知っているようで知らない情報がたくさん!

展示室の開館は9時~16時まで。ぜひ、見てみてくださいね。

さいごに

普段なかなか見ることのできない貴重な光景が見られて、早起きをした甲斐がありました!

大田市場は24時間見学OKなのですが、午後になるとほとんど人がいなくなってしまうので、活気のある市場の様子を見るなら午前中がおすすめです。

自転車やターレーで物を運ぶ人たち

ターレーが行き交う、市場ならではの光景をぜひ見てほしいです!

せりは下記のスケジュールになっていますので、せりを見たい場合は早起きをして挑みましょう!今回は青果部と花き部をご紹介しましたが、大田市場には水産物部もありますので、そちらもぜひ見てみてくださいね。※水産物部はせりの見学はできませんが、見学コースから仲卸店舗の見学が可能です

【せりスケジュール】
<青果>午前6時50分~
<花き>切花午前7時~、鉢物午前7時30分~
※切花は月・水・金、鉢物は火・木・土

なお、大田市場の近くには野鳥公園などもありますので、お時間があれば合わせて立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

大田市場アクセス

一般の方向けの駐車場はありませんので、クルマを大森駅のタイムズにとめて、そこからバスで向かうのがおすすめです。※大森駅から大田市場まではバスで20分ほどです

※この記事は2017/09/28時点の情報です
※金額・商品・サービス・展示内容等の最新情報は各公式ホームページ等をご確認ください

※情報は更新日時点のものです。施設や店舗の営業状況が変更されている場合があります。最新の情報は各施設や各店舗の公式ホームページでご確認ください。

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