クルマで遠足

クルマに乗って、出かける気軽な旅の記録。

Vol.073

宮城県、蔵王と松島ぶらり旅

宮城県、蔵王と松島ぶらり旅

宮城蔵王で、小さな秋の訪れを感じました

ゆるやかな風に乗って、赤とんぼが飛んでいます。赤とんぼは、いたずらするかのように私の肩で羽を休めます。私がそれに気付いて視線を向けようとすると、ゆうゆうと谷の方へ飛び去っていきました。
そんな自然の営みの中に身を置く幸せを、私はいっぱいに感じています。
残暑厳しい東京を出てから、まだ半日もたっていません。新幹線に乗って、仙台駅でマツダレンタカーのデミオを借りて、ここまで5時間ほど。途中、緑の山肌を貫く落差181メートルを誇る滝を眺め、雲の中に入り込み、にわかに視界を遮られながらも辿りついたのは宮城県と山形県の県境近くにある山頂です。

エメラルド色の水をたたえた御釜

レストハウスの駐車場は平日にも関わらず、すでに満車状態。それもそのはず、ここは蔵王。観光のハイライトとともいえるカルデラ湖の御釜(おかま)のすぐ近く。デミオから降りると、さっきの赤とんぼに出会った時よりも、さらに空気は冷たく感じられ晩夏であることを忘れさせてくれます。大小の石を踏みしめながら、100メートルほど歩くと目の前にエメラルド色の湖が姿を現しました。そう、これが御釜です。御釜とはよく言ったもので、大きな崖を背負った湖は確かに巨大な調理器具のよう。湖面には崖の姿と青空が映し出され、絶妙なグラデーションを描きだしています。しかし、それとは対照的な周囲の岩肌。標高が高いため、背の高い木々は一切なく、わずかな低木が苔のように地面にしがみついているだけです。
御釜はかつての噴火口に水がたまり、湖になったようですが、自然の身勝手な造形がここまで私たちの心を揺さぶるのも不思議なものです。
そんな感動にひたっていると、私の周りには、また無数の赤とんぼが、風に揺られています。私も彼らのように羽があれば、あの崖下の湖面まで飛んで行けるのにと、羨ましく思いながら心行くまで御釜と向き合いました。

本場の牛タンに舌鼓

仙台市内へ戻ると丁度、夕飯時。心は満たされても、お腹の方は自然と減るもの。たまたま見つけたお店で牛タン定食を頂きました。普段、私がイメージする牛タンと言えば、ハムのように丸くて薄いものですが、本場は違います。暑さは優に1cm以上、形も長方形です。口に運べばサクッとした牛タンならではの歯切れの良さ。絶妙な塩味が口の中に広がります。こんな幸せ、久しぶり。仙台の名品に心から感謝し、旅の初日を締めくくりました。

仙台市内の観光スポット、仙台城跡と瑞鳳殿

昨日食べた夕飯の牛タンの力がまだ持続しているのか、ありあまるほどの元気が私を満たしていました。仙台市内の観光スポット巡りです。まずは、市内を一望できる仙台城跡。天守閣などは残っていませんが立派な石垣を見るだけで、その大きさが想像できるほど。もちろん、伊達政宗騎馬像も必見です。次に訪れた瑞鳳殿(ずいほうでん)は伊達家の霊屋(墓所)。戦災により焼失し、後に再建された建物ですが、桃山時代の美術を再現した極彩色の美しさはきっと誰が見ても心奪われるはず。時代を越えて、私たちに伊達家の偉大さを伝えてくれます。

松島は観光客も多いけど、カモメも多い

1泊2日の旅ですが、まだまだ時間はあります。そう、宮城に来て行かない訳にはいかない松島です。松島は、仙台市内から1時間ほど。今回は前日から借りているマツダレンタカーで行きましたが、日帰り旅行などであれば市内に多数設置されているタイムズプラスでも気軽に出かけられる距離です。
あの松尾芭蕉も感嘆したと伝えられている日本三景に数えられる松島は、無数の小島が海に浮かぶ稀有な景観を楽しめます。東京湾や相模湾では、島と言っても江の島くらいしかありませんが、形も大きさも様々な島が偶然にも美しく居並ぶ松島は、やはり一見の価値があります。さらにもっと島々を身近に楽しむなら、遊覧船に乗るのがやっぱりお薦め。
平日にも関わらず、船内は観光客であふれんばかり。乗客全員が船内のガイドに従って右を向いたり左を見たりと、ちょっと可笑しなシーンもきっと楽しめます。さらに、子供たちに人気なのがカモメのエサやり。出航直後か ら船についてくるカモメは優に数百羽。デッキからカモメに向かってエサを投げつけると、カモメが空中で見事にキャッチ。中にはちゃっかり、船に乗り込んで羽を休めるずうずうしいカモメも。遊覧船ならではの楽しみが満載でした。
他にも松島は見所が満載です。庭園の美しい円通院(えんつういん)、杉並木の参道が印象的な瑞巌寺(ずいがんじ)、坂上田村麻呂が建てた伝えられる五大堂など名刹も多数。
これからの秋のシーズンにかけては、名物の牡蠣も勘能できます。前半で紹介した蔵王は、冬になると、樹氷がその姿を現します。これからが本番とも言える、東北の観光シーズン。私もぜひとも再訪したいと思っています。

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※この記事は2012年9月13日現在の情報です

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