クルマで遠足

クルマに乗って、出かける気軽な旅の記録。

Vol.008

トヨタ ランドクルーザーで行く奥多摩

都心から約65km。一直線に高速を走っているのなら、1時間もかからない距離だ。しかし、目の前に広がるのは、大自然。何も知らずに、ここへ連れてこられたら東京都だとは信じられないだろう。広がり続ける青い空、赤や黄に染まった山々。小鳥の鳴き声も聞こえるし、その向こうから聞こえるチェーンソーで木を切り倒す音だって新鮮だ。

ここは奥多摩。東京都の西に広がる自然の宝庫だ。都心からは中央道八王子第二ICを経て、国道16号→国道411号を経て2時間ほど。旅の相棒は、フルモデルチェンジをしたばかりの自然の風景ともマッチするトヨタ ランドクルーザー。細い道で他車と擦れ違ったりするのは、ドキドキものだが、乗り心地とパワーは最高だ。

最初に降り立ったのは、奥多摩湖。東京の水がめとして機能している小河内ダムの人造湖だ。このダムは昭和13年に建設を始め、竣工したのは昭和32年。途中戦争による中断を挟みながらも工事に20年近くかかったのも理解できる規模だ。堤高(水をせきとめるコンクリートの壁)の高さは149mもある。上から眺めるとクラクラするような高さだ。そして、向こうに見える赤や黄色の紅葉風景もなかなか。人工と自然の豊かな調和が味わえる、稀有な景色だ。
ダムの脇には入場無料の「水と緑のふれあい館」という、ダムとこの地域の文化などを紹介しているなかなか充実したセンターもあるので、足を運んでみると良いだろう。
ほかに奥多摩湖のちょっと面白いところとして、通称ドラム缶橋というスリル満点の橋がかかっている。もちろん、安全な設計なのだろうが、これが結構揺れるのだ。妙な場所に重心をかけると、橋がひっくり返るんじゃないかと思うほど。それに、周りには誰もいないし、もしものことがあったら大変だ。恐る恐る橋を渡り、そして元の位置に戻ってくるまで30分ほど時間を費やしてしまった。

ここ奥多摩湖は、食事も充実していた。湖畔を気持ちよくドライブして見つけたのは、深山橋バス亭近くにあるちょっと昔づくりの蕎麦屋「陣屋」。昼時ということもあるのだろうが、店はすでに観光客でいっぱい。さらに、注文をしてもなかなか出てこない。しかし、僕個人の傾向だが、なかなか料理が出てこない店こそ美味いのだ。待つこと20分。やっぱりこの店も当たりだった。手打ちらしい、ちょっと不揃いな蕎麦は、味が深くコシも最高。そして刺身こんにゃくもたまらなく美味い。これはこれは、良い店に出会えたという感じだった。

腹もいっぱいになり、向かったのは鍾乳洞。ランドクルーザー1台で道を完全に塞いでしまう細い山道を登っていくと、高さ50メートルはあろうかという巨大な岩壁のふもとに日原鍾乳洞は小さな口を開けていた。中は、当然だが薄暗く腰をかがめないと通れない箇所も多い。さらに、人も少なく微妙に案内も不親切なので、どっちに行けば良いのやらかなり迷う。「あれ?ここさっき通ったな」なんてやっていると、時間だけでなく体力も消耗する。中は幻想的な世界が広がり、本当に地下帝国のようだ。ガマ岩や白衣観音など、奇妙な自然の造形がさらに雰囲気を高めている。ちょっとこのまま鍾乳洞から出られなくなっても良いかなとも思ってしまう、不思議な空間だった。

奥多摩の旅のしめくくりは、御岳山のロープウェイに乗って、もう一度山々を眺めた。もう太陽も落ちかけ、あたりは薄暗くなっている。そして、僕の体力も限界だった。山頂に上ってからは、土産物屋脇の店でコーヒーを飲む程度にして、これといったこともせず都心方面の風景を眺めた。うす曇りなので何も見えないが、天気がよければ都心の高層ビル群を一望できるという。都心から数十キロ。奥多摩に来て、東京の奥の深さを改めて感じた。

 

取材協力:トヨタ自動車 広報部
http://www.toyota.co.jp/


今回のドライブコース=東京・奥多摩へ=


首都高→中央自動車道八王子第二IC→国道16号→国道411号
◆片道料金1,300円
◆所要時間2.0時間

オオキの「これだけは言わせて!」


トヨタ ランドクルーザー AX"G"セレクション


ボディカラー:ホワイトパールクリスタルシャイン
車両本体価格540万円

分かってはいたけれど、デカイ。しかし、ここまでとは思わなかった。大抵の車は乗ってしまえばその大きさにすぐに慣れるが、ランクルはそうはいかなかった。都内の道は、本当に自分が大きな車に乗っていると意識しないと、擦ったりコツンとやってしまいそうなサイズ。しかし、そこはこの高級車、クリアランスソナーで車体の四方に障害物があるとピーピーと、音声で危険を教えてくれるから、他の車よりもぶつける危険性は低いだろう。

今回は悪路の走行はしていないが、このパワフルさはステアリングからもひしひしと伝わってくる。この車重でこの走りはやっぱりすごい。アクセルを踏み込むと感じる、他では味わえないトルク感はやっぱりランドクルーザーならでは。さらに、車内のゴージャスさも、なかなか。シートヒーターもこの季節には便利さを実感するし、3列目シートだってかなりスペースに余裕がある。この一台さえあれば、日本中どこにだっていけるだろうと言いたくなる。

しかし、4.6リッターエンジンは、当然ながらガソリンの食い方も半端でなく。燃費はリッター5kmほどで、さらにハイオク。そして、価格540万。だけど、こんな凄いクルマをトヨタが作っているということに結構意味があるとも思える。

※この記事は2007年12月04日現在の情報です

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